こんばんは、ともみです。
前回の「カメラの焦点距離による画角の違い」の記事に引き続き、今回はカメラの絞りによるボケ量の違いについて比較してみることにしました。
おしゃれな写真を撮りたいと考えたとき、後ろをボケさせたいと思ったことのある人も多いのではないでしょうか。実際に後ろをボケさせることで前に写るものが強調され、画面内に強弱ができます。この「ボケ」はカメラの「絞り」を変えることで決定することができます。
まずはじめに、次の2枚の写真を見てみてください。どちらもカメラの「絞り」以外の条件(設定や撮影距離、画角など)は同じです。ピントは手前のトマトに合わせています。
どちらの写真が好みですか?
カメラの絞りについて考えていきましょう。
過去にボケを意識して撮影した写真
まずはじめに、私が過去にボケを意識して撮影した写真を3枚紹介します。そのときにどんなことを意識して撮ったかも合わせて見てみてください。こんな写真を撮ったことのある人も多いのではないでしょうか。
①バラとケーキ
可愛らしいデザインのケーキとマカロンにピントを合わせつつ、後ろにプロポーズでもらったバラをボケさせている一枚。今になって冷静にこの写真を見ると浮かれてんな~このときの私。と思います。笑
この写真から読み取れることは、こんなことでしょうか。
こんなかわいいケーキ食べたよ!
大好物のマカロン食べれたよ!
クリスマスだから奮発!
でも実際に伝えたいのはこんなこと。
プロポーズにもらったバラ!
プロポーズされて嬉しい!
バラほんときれい!幸せ!
本当に伝えたい、見てほしいものをあえてボケさせる、女のあざとさが表れた一枚です。笑 1枚目からこんな解説すみませんww
②みかん畑のみかん
千葉のみかん畑へみかん狩りに行ったときの写真です。濃い緑の葉の中に鮮やかなオレンジ色のみかんがなっている、みずみずしさがあふれた1枚です。
手前のみかんにピントを合わせて後ろの葉や遠くのみかんをボケさせることで、手前のみかんを強調しています。みかんの色がはっきりと写り、みかんが周りより少し浮き出て見えるそんなボケの効果が出た写真です。
③貝殻と海
これは千葉にキャンプ&ドライブに行ったときの写真。沖ノ島にて砂浜を歩いたり波しぶきの写真を撮ったり貝殻を拾ったりしました。この写真は貝殻を拾った私の手を撮影したもの。背景が海と太陽の光とでとてもいい写真!
手前の貝殻が主役なんだけど、後ろの背景のボケ感もちょうどよくて好きな1枚です。
絞りの違い
ここまでにも何度も登場した「絞り」ですが、一体何なのか。絞りとは光の入る量を調節する部分のことをいいます。そして絞りは「F値」で決定します。絞りとF値の関係がよく分かる図がこちら。
参考URL;https://www.koushinclub.com/blog/1582.html
図の左に行くほど絞りは開きF値は小さくなり、右にいくほど絞りは閉じF値は大きくなります。図を見たらわかるように、絞りが開いているほど光の入る量は多くなるので、明るい写真が撮れます。
絞りの動きを見たことのない人はF値を大きくした状態でレンズを覗いてみてください。絞りについてより理解できることでしょう。
肝心の「ボケ」ですが、絞りが大きいほど、つまりF値が小さいほどボケます。反対に絞りが小さいほど、F値が大きいほど背景がくっきり写ります。
一般的に、F値が小さいとき向いている被写体が人・花・料理、F値が大きいとき向いている被写体が風景画です。F値を変えながら撮影をしたいという人は、カメラのモードを「絞り優先モード(Aモード)」にしてみてください。
近距離被写体を絞り9パターンで撮影してみた
それでは本題に入ります。F値をだんだん大きくさせていきました。F値以外の設定はすべて同じです。ピント位置は手前のくまの人形にあっています。
F1.2:くま以外はボケの世界
使用したレンズの最も小さなF値、F1.2で撮影しました。ピントの合っているくま以外後ろが何もわからない状態になるほどボケています。その分、くまが引き立ち、明るい印象の写真です。
F1.6:くまと背景に赤い物体
F1.2のときよりはボケが半減されたけれど、まだくま以外の情報が入ってこない状態の写真です。後ろの赤い物体は、カバンなのか、りんごなのか、はたまた赤い服を着た人なのか。この写真からはわかりません。。
F2.0:背景がくっきりしてきた
F2.0になると後ろの赤い物体の向こうに見える背景が、少しくっきりしてきました。ボケてはいるけど形状がわかるようになってきます。
F2.8:はっきりとしたくま
F1.2の写真と比較してもらったらわかるのですが、F1.2の写真はピントの合っているように見えるくまも、耳や胴体は少しボケています。ここまで絞ると前面にあるくま自体ははっきりと見えるようになりました。
F4.0:机の繊維が明らかに
くまが乗っている机の繊維がわかるようになりました。後ろの赤い物体も形状がはっきりとしてきて、りんご?トマト?という段階になってきましたね。
F5.6:ボケている印象が薄れる
F5.6になると背景のボケが少なくなり、後ろがボケているという印象が薄まってきました。背景の輪郭もくっきりしてきました。
F8:トマトだとわかる写真
F8まで絞ると後ろの赤い物体がトマトだということが分かる写真になりました。上部は光を浴びていて白くなっていることもはっきりと分かりますね。
F11:椅子のデザインがわかる
さらに絞ったF11ではトマトの後ろにある白い椅子のデザインがわかるようになりました。複雑な格子状になっていますね。
F16:くまとトマトの写真
このレンズで最も絞るとF16になります。ここまでくると背景もはっきりしていますね。くまと比べると少しボケているものの、はっきりとトマトと分かる、そして立体感もあるように見えます。
使用したレンズ
今回使用したレンズはこちらです。
17mmF1.2の単焦点レンズです。単焦点レンズはズームレンズより明るく撮れるので1本は持っていたいレンズ!!私もほしい!!
F値がF1.2まで小さくなるレンズは少ないので、ぜひ店頭でこの明るさ、ボケ感を体感してみてほしいものです♪
まとめ
今日は絞りの違いによるボケ感を比較してみました。自分の好きな感じのF値が見つかりましたか。被写体によってボケ量を選んで撮ってみることをおすすめします。
絞りを変えながら撮りたいという方は「絞り優先モード(Aモード)」を使って撮ってみてください。
私のようにただカメラを持っているというあなた・・・。スマホとは違うカメラの画質の良さを実感し、カメラをたくさん使ってカメラに詳しくなっていきましょう!