そう、「半径×半径×円周率」ですよね。
2πrでも構いません。
それでは、問題。
なぜ「半径×半径×円周率」で円の面積が求まるのか、説明できますか?
答えられた方は素晴らしいと思います。
それはいつ頃、なにがきっかけで知った、わかったのでしょうか。
できれば教えていただきたい。
さて答えられなかった方へ。
もう一問。
「円周率」とはなんでしょうか?答えられますか?
「3.14」とか「無理数」などではなく、どう定義された数でしょうかという意味です。
答えられました?
答えられなかった方も結構いらっしゃるんじゃないかと思います。
そんな方も、「円周を求める公式」を思い浮かべればきっと分かると思います。
さて、答えられなかったみなさん。
これなかなかショックじゃありませんか?
きっと何百回とこの公式を使って円の面積を求めてきたと思います。
でも、意味を知らない。
怖くありませんか?
僕が「円の面積の公式」に疑問を持ったのは大学院入試の勉強をしているときでした。
ふと「あれ?なんで2πrなんだっけ?」と思いました。
ちょっと考えてみて、でもわかりませんでした。
あれ?…おかしい。
一度も「なんで?」と思ったことがない。
なんと22歳になるまで僕はこの公式を、"ただの一度も"疑うことなく使ってきたのです。
「円の面積の公式」の使用法と効用を教えられて、ただ、小学校の先生に言われるがまま。
海外の「少年兵」についてたまに報道されるじゃないですか。
ものごころついた頃から銃の使用法と効用を教えられて、戦いに動員される少年兵。
あれと変わらないんじゃないか。そう思いました。
ただ言われたことをやっているだけ。
でもこれは、仕方のない部分もあると思うんですよ。
生まれたばかりの頃って知らないことばかりじゃないですか。
世の中のいろいろなことに対して、親から、先生から、いろんな大人から「これはこういうものだから」と言われ、その通りに行動することを求められます。
でも本当に世の中知らないことだらけなので、なんで、どうして、といちいち思っていられないんですよね。
だから、言われた通りそのまま受け入れ、やってみる。
そうすると、うまくできたねと褒められる。
これでいいんだと納得する。
ハイ、"なにも疑わないこども"の出来上がり。
導入の部分でいちいち疑ってそこで躓くより、実戦をうまくやる方に意識を割いたほうが大人はみんな褒めてくれて、うまく世の中渡れます。
でも、一度そうやって疑いもなく体に入れてしまったものを、もう一度疑う、考えるというのはとても難しいことだなとこの件以来思うようになったのです。
そして、こうやって知らないうちに凝り固まっている思考のどこかに、大切な考え方が眠っているような気がするのです。
まこと